「Summit Climb」(3)

Little Tahoma


今回我々はラッキーにも,ちょっと近道することができました。
Ingraham Direct というルート,いつもは7月でクレバスが成長し通れなくな
るのですが,ガイドが言うには10年以上もここを登っているけどこんなに遅
くまでこのルートが使えたことは未だかつてない,そうで本当なら+1時間に
です。ふぅ〜

時刻は7時半,高度は約14000ft(4600m)。日が昇ってきているにもかかわら
ず,このあたりから風が強くなりしかも吹き付ける風がすごく冷たいです。
気温は明らかに氷点下,バックパックの中に入れた水筒の水が凍りかけてい
ます。

ペースは依然としてゆっくり,確実なもので,フーフーいうようなものでは
ないですが,心肺機能がきついというより,疲労が体全体に襲いかかってきま
す。呼吸の仕方も意識的に 「フゥーッ!」 と吐いてより多くの酸素を取込め
るようにしないと急に鼓動が早くなります。

気温が低く雪が締まっているため,アイゼンの食い付きはよいのですが,ルー
トが狭かったり(靴の長さいっぱい),でこぼこだったりで足のやりくりをう
まくしないとスリップします。一回スリップさせると心臓の鼓動が激しくな
り明らかに体力をロスしてしまうのがわかります。

フーーッ ハー フーーッ ハー フーーッ ハー

なんだか,おわんのヘリみたいなとこに着きました。
私 「 It's not the top,is it?」
ガイド「Yes, It is The TOP.」
「ついたぁ〜〜〜〜〜〜〜。」

高度は約14200ft,4700m。時刻は9時10分。登り始めて,6時間半です。
「やった〜,もう登らなくていいんだぁ〜〜」

これがわれわれのガイドです。たのもしい。

頂上に着いた感動より,登ることからの開放感が先です。
日本の山のように,とんがっておらずしかも三角点や看板もないのでいまい
ち頂上という気がしませんが,とにかく着いたそうです。
4000メートルを超えたあたりから,顔が腫れぼったくなり(感じ),眠気を感じ
るようになりました。今まで高山病にはかかったことないですが,さすがに
これが高山病かぁ,と思いながら登りました。
40分ほど頂上にいた後(私は,寝てしまった),キャンプミュアに帰ります。
行きは真っ暗で周りが見えませんでしたが,すごいダイナミックなグレイシ
ャーです。まるでビルのような氷です。
下りながら
「ウッヒャーすごい!」
の連続です。

下りです。

 

キャンプミュアには1時に着きました。すると頂上まで行けなかった人たち
のお出迎えです。10名ほどいるでしょうか。やはりみんな高山病のようです。
こればっかりは,本人に責任がないため気の毒ですが,しょんぼり出迎えられ
るより気が楽です。


パラダイスに4時に着き,無事『あんたは登りましたで証』をもらい,今回の
登山は,終了です。

あぁ、日焼けが痛い!

@タコマ

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