「Summit Climb」(2)

Camp Muir の夕暮れどき


さぁ,今日は頂上に向け出発です。
0:20(!)ガイドの声で起されます。

「Ok,Guys.Weather is perfect. Ready for summit climb. Wear polyplo
underwear,Harness.Put your headlump on your helmet,drink lot's of
water・・・・」

「ねむたぁ〜〜〜〜。あぁ、もうぜんぜん寝れん。」

買ったばかりのダウンのシュラフを持ってきたけど,暑くて暑くて眠れませ
んでした。狭い小屋の中に30人以上が寝ているため結構あったかいのです。
しかも隣同士がくっついて寝ているのでどっちかのサイドが寝返りを打つた
びに起されます。お互い様だけど・・・

クレバスを渡りながら登ります。


ボーっとした頭でシュラフをたたみ,靴下を履き,朝ご飯の準備をします。
私が持ってきたのはREIで買った,お湯を入れるだけでできるパスタです。ガ
イドの人たちがお湯は用意してくれるので心配はありません。それを半分ほ
ど食べ(残りは途中で食べる),衣類を身につけ,アイゼン,ロープを付けて,
いざ、しゅっぱーつ!

レイニエの全容


我々のチームが出発したのは,2時半。もちろん外はまだ真っ暗,でも満月が
輝く夜空の中,ガイド1人にお客4人がつれらて(ロープでお互いをつないで)
出発します。前後にはほかのチームのヘッドランプの列が並んでいます。

若い女の子,おばさん,30歳くらいの男性,それと私にガイドです。1時間ほ
ど歩いて一回目の休憩で,まずおばさんが脱落。ガイドに下りるように言わ
れ,補助のガイドによってキャンプミュアへ逆戻りです。彼女は歩き始めて
すぐにヒーヒーハーハー言ってなかなか全体のペースが上がりません。一人
がペースダウンすると全体がペースダウンしてしまうので,決断は的確かつ
はっきりと行われます。

1時間から1時間半歩いて15分休憩。ペースとしてはそんなに速くもなく,斜
度もきついところもありますが,きついところが延々と続くということもあ
りません。


しかし、しかしです、
「長い」の一言です。
あの上まで行ったらちょっとは楽になれるぞ。
と登って見上げると眼前に氷の山。それを登ったらまた次の氷の山。これの
連続です。事前に地図や写真で見ていたのですが,自分がイメージしていた
ものの2〜3倍はあります。アメリカ大陸の山,おそるべし。

標高は約3800m。オレンジ色のグラディエーションの空から太陽が顔を覗か
せます。時刻は6時くらいですから歩き出して3時間半。今まで暗闇の中,う
っすらとしか見えていなかった氷河は,日があたり始めると,クリスタルブル
ーに輝き出します。今にも崩れ落ちそうな,でーーーっかい氷の岩山です。
そして下にはいくつかのクレバス。底無しで,青い世界に吸い込まれるよう
な氷の裂け目。このような大自然の中に身を置くと自分の存在の小ささが身
にしみてきます。

つづく

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