Rocky Mountain National Park  3

Key Hole

8月24日快晴

ど しよっかなぁ･･･ やめよかな････ 日帰りはつらいぞ〜、でも靴買
ったしなぁ･･･

新聞の天気予報では晴れ、しゃーない。行くことに決めました。


この登山は、往復24km(15マイル)あり12時間前後かかるそうです。した
がって、朝暗いうちに出るのは必須です。出発点の標高が約2900m、
Long'sPeakの標高は4345m、しかしその標高差よりも距離の長さが体を
蝕み、痛めつけるのです(ｸﾙｼィｰｰ！)。

前の晩はLong'sPeakのキャンプグラウンドでテント泊です。3時起きで
す。むちゃくちゃ眠い。ボーッとした頭でなんとかご飯を食べ、テント
を片付け、トレイルヘッドのパーキングに車で移動します(100mくらい)。

空は満天の星空。天の川もはっきり見えます。気温は12,3℃あるでしょ
うか、早朝にもかかわらずそして2900mの標高にもかかわらずそれほど
寒くはありません。

4時20分出発です。すぐにRegistrationDeskがありノートに名前を書い
て行きます。｢フフフ、一番乗りに違いないぞ｣とほくそえんでいました
が、見るとなんともうすでに50名ほどが出発しているではありませんか。
しかも一番早い人は0時19分だそうです。いつ寝るんだ?

ヘッドランプの明かりを頼りにトレイルを登って行きます。

5時を少し過ぎるころ東の空が紫色にかわり朝の訪れを教えてくれます。
と同時にそのころになると、樹林帯をぬけ低木と草が生えるTundra地帯
に入って行きます(3300m)。山から冷たい空気が下りてくるのがわかり
ます。風を隔てるものがなく歩いていても寒さを感じついにカッパ(上
のみ)を着込みました。

6時20分標高3600m、日の出です。下方の池唐を前景に写真を撮り、つい
でに持ってきた朝ごはん(五目ごはん)を食べることにします。といって
も長居は無用。食べたら即出発しなくてはいけません。
モレーン(氷河よって砕かれた岩石群)が朝日に照らし出されオレンジ色
に輝いてきれいです。

ピークあらわる。
近そうに見えるのですが・・・

黙々と登り−しかし明るくなってきただけ気持ちも楽です−KeyHoleに
到着したのが8:30、標高は4020mです。ようやく折り返し地点といった
ところでしょうか。でもこれからがきついのは地図を見て知っているの
だ。
ここからは、緊張の連続です。足を滑らしたら1000m下に広がるカール
にまっさかさま、日本なら確実に鎖があるのですが、こっちにはそんな
ものありません。岩を手でつかみながら一歩一歩進んで行きます。

8時53分標高4100m地点から今度は角度45度くらいある急峻な岩(モレー
ン上)をジグザグに登ります。こわ〜。きつ〜。ちょっとペースを上げ
ると鼓動が早まり気持ち悪くなります。落石しないように慎重にコース
を選びます(マークはあります)。岩の上を流れる水はまだ凍っています。
そういえば先日レンジャーステーションに行ったとき、先週Long'sPeak
に初雪が降ったと言っていました。

ここをあがったところがいわゆる｢乗越し｣です。約4200m、この後も岩
壁にへばりつくようにトラバースしなくてはいけません。ここも1000m
まっさかさま地点です。慎重に慌てず、確実にホールドを探しながら進
みます。

さぁ頂上直下です。ここからまた標高100mくらいを岩につかまり四つん
這いになりながら登って行く50度くらいある急登です。クサリはもちろ
んありません。ひえ〜〜 こわいなぁ。

ヤッター！
9時59分、山頂4345mです。やっぱり思ったとおりハーフドームに瓜二つ。
岩が折り重なったひろーい山頂です。サッカー場くらいあります。

Long's Peak 頂上から。
岩をこのような形に削り取ってしまう氷河。わかっていても不思議です。

ビスケット一箱の昼食、そして昼寝してしまいました。
1時間ほど頂上にいた後、11時15分下山開始。

トレイルヘッドに帰還したのは15時55分。やっぱり12時間は見ておく必
要がありますね。



つかれた〜 の一言です。長い! 下っても下っても高度計は下がりませ
んでした。

こっちに来てから始めての快晴、雲ひとつない絶好の登山日和で、いい
思い出になりましたとさ。

おしまい。


これを書いているのは、下山した日の夜7時。自分へのご褒美にさっき
ピザを食べ、満腹になったと思ったら、睡魔に襲われもうフラフラ。


　

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